写真集をめぐる一つの提案
「写真集をめぐる一つの提案 写真集×映像」
会期:2014年4月17日~27日
場所:沖縄県立芸術大学附属図書・芸術資料館 第1展示室
時間:10時~17時
主催:「写真集をめぐる一つの提案」展実行委員会
助成:公益財団法人朝日新聞文化財団
■関連イベント
ギャラリー講座「写真集との対話」
・4月19日(土) 14時~17時
・金子隆一(写真史家)、仲嶺絵里奈(写真史研究所研究員)
トークセッション「写真集の可能性」
・4月26日(土)14時~17時
第一テーマ「写真と写真集」
第二テーマ「写真集を『視る』ということ-写真集が映像になったとき」
・大山健治(映像作家)、豊見山愛(沖縄県立博物館・美術館学芸員)、金子隆一(写真史家)、仲嶺絵里奈(写真史研究所研究員)
■展覧会概要
日本の写真家たちは、これまで写真をプリントし展示するだけではなく、好んで「写真集」というメディアを通して作品を発表してきた歴史があります。特に、1950年代から1980年代初頭は、日本にとって写真集の黄金期ともいえる時代となりました。
なぜ写真集による表現がそこまで発展してきたのでしょうか。それは、写真家が本というメディアの特徴、印刷技法、紙質などを理解したうえで、印画紙に焼き付けた写真表現とは違う、新たなる表現手段を見出したからといえるでしょう。
今回の展覧会では、写真集コレクター金子隆一のコレクションをもとにした『日本写真集史1956-1986』(アイヴァン・ヴァルタニアン、金子隆一共 著)に掲載された写真集を中心に展示し、1930年代から続く写真集の歴史や、写真集そのものの持つ多彩な写真表現の世界について紹介します。
さらに、写真集を「視る」という行為を映像化した大山健治の作品を併せて展示します。これまでになかった試みとして制作された本作品群では、写真集が兼 ね備える紙質、インクといった物質的な部分と、本という形態となった上で生じる視覚的効果、連続するイメージが映像によって切り取られます。
写真集による写真表現の歴史を概観し、さらに、これまでに刊行された写真集を映像という眼を通して視ることにより、新たなる写真への眼差しを提案します。本展は、写真表現の可能性について思考することができる、これまでになかった機会となるでしょう。